「脈象と脈診」その2

こんにちは、大阪府豊中市で開業して30年以上の実績を持つウラノマッサージ千里店の伊藤です。

 

前回のブログで紹介した自作イラストの “脈象チャート” の続きです。

◆東洋医学で行う脈診は、手首などの血管の拍動を触診して「脈象」を判断して身体の陰陽虚実/臓腑経絡の異常を判定する方法です。

その脈象の性質を模式図化したのが下記のイラストです。
円形の上部が “陽” のエリアで、下部が “陰” の、エリアです。
円形の左側が “実” で、左側が “虚” のエリアとなっていて陰陽虚実がイメージしやすくなっています。

 

いつもイラスト紹介だけでしたので、真面目に解説いたします。
今回のブログは専門的で難解です。
しかも長文になってしまいました。
よろしくお付き合いください!

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◆脈診の脈象評価のポイント

① 正常な人の脈は 1呼吸に4〜5 回ほどの拍動で硬軟や太細や浮沈やリズムの異常(結滞)が無い脈。
② 脈は ”胃の気” を基本とする(胃(脾)の生理機能の状態をまず脈で診る)
③ 脈象は一般的に、浮弱とか沈実や沈細などと組合せの捉え方をします。イラストにある脈を繋ぐ実線は関係の深いもの同士を表しています

◆それでは個々の解説です。

円形の中心部分は上述の② の “胃の気” です。
その周りを五脈(ごみゃく)という四季それぞれに現れる脈象が囲んでいます。
ここまでは特に病気というほどではありません。
その部分が拡大図が下記です。

 

◆五脈: 季節による五臓の変動の際にあらわれる脈。
(あくまで胃の気の脈が基本の正常な脈。)

①弦(げん): 春は脈が柔かで長い脈。
②鈎(こう): 夏は脈は来る事が短く, 去る事が長い脈。
③代(たい): 季節の変わり目の土用は気が抜けて芯が現れる様な脈。
④毛(もう): 秋は脈は軽く浮く様な脈。
⑤石(せき): 冬は脈は来るときが沈み柔かく去る時が固まる様な脈。

◆五脈の外側には以下の脈象があります。
五脈と重複するものもありますが、こちらは病的な脈です。
ややこしいです。

○ 浮(ふ): 浮いている脈, 触れて強く感じ/按じて消える/表証を現し, 鍼は浅刺
○ 沈(ちん): 沈んでいる脈, 軽触で触れない/按じて触れる/裏証を現し, 鍼は深刺
○ 遅(ち): 1呼吸に3動以下の遅い脈, 冷えを現し, 置鍼する
○ 数(さく): 1呼吸に6動以上の速い脈, 熱を現し, 鍼は速刺速抜
○ 虚(きょ): 押上げる力が弱い脈, 正気の不足/衰えを現す, 補法を行う
○ 実(じつ): 押上げる力が強い脈, 邪気の充実/正気の有余を現す, 瀉法を行う
○ 滑(かつ): 玉を転がす様な滑らかな脈,熱証/実証を現す
○ 渋?(しょく): 渋って細く遅い脈, 小刀で竹を削る様な, 指に引っ掛かる脈
○ 弦(げん): 力のある脈 (弓の弦にふれた様な脈), 少陽病/肝胆の実証を現す
○ 緊(きん): 糸の様に細くて力があり, 按じて左右に移る脈, 実証, 痛/寒を現す
○ 洪(こう): 大きな幅の広い脈, 熱証を現す
○ 孔?(こう): 大きく幅は広いが中空の脈 (葱の切口/ストロー状), 出血後, 虚の脈
○ 微(び): かすかで触れにくい脈, 虚証を現す
○ 弱(じゃく): 力の無い脈, 虚証を現す
○ 濡(じゅ): 極めて柔らかい脈 (水面に浮かぶ綿の様な), 浮細の脈
○ 伏(ふく): 沈の高度な脈, 病毒が急に体内に充満した状態, 実証の脈
○ 緩(かん): ゆっくりで柔らかく浮いて力の無い脈, 虚弱で気血がめぐらない状態
○ 細(さい): 小さく細く幅の無い脈, 邪が表より裏に(奥に)移った状態, 陰虚証を現す
○ 長(ちょう): 3指に余る様な長い脈, 陽実証に良く現れる
○ 短(たん): 3指に足りない短い脈, 疼痛時に現れる
○ 促(そく): 不整脈, 速く時に止まる脈, 陽証を現す
○ 結(けつ): 不整脈, 遅く時に止まる脈, 陽虚証 (腑の病/臓の軽い病), 血を現す
○ 代(たい):脈動の位置/強さ/速さが変化する脈, 虚証を現し, 不整脈の時は重篤もある
○ 牢(ろう): 沈実大の脈, 気の塞がり, 骨/筋の痛みを現す
○ 動(どう): 浮沈の間で豆を転がす様に流れる脈, 四肢の強ばり, 疼痛などを現す

◆最も外側にあるものは “七死脈” (しちしみゃく)という恐ろしげな脈があります。
病が死の転機をとる時に現れる脈とされています。

①蚊遊(かゆう): カエルが水面にポチャポチャ出没する様な脈
②雀啄(じゃくたく): スズメが嘴でコツコツ啄む様な脈
③魚翔(ぎょしょう): 魚がバタバタ翻る様な脈
④弾石(だんせき): 石がポンポン跳ねる様な脈
⑤釜沸(ふふつ): 水泡がブクブク湧き出る様な脈
⑥解索(かいさく): 縄をパラパラ解く様な脈
⑦屋漏(おくろう): 雨垂れがポトンポトン落ちる様な脈

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◆どうでしょうか? 解説とは言いながら古典的な用語だらけで、やはり訳がわからないですよね。

とにかく「マッサージや針治療をすれば脈象は整う」という事です。
上記のの解説は、私のパソコンにあった学生時代のノートからあまり精査せずに抜粋したものです。
誤謬があればご勘弁ください。

最後に一言!
率直に申し上げると、私は脈象も脈診も苦手です…。

 

 

 

 

 

私たちを取り巻く周囲の環境は体への負担が大きくなっています。
そんな疲れた体を癒すため、鍼やマッサージを試してみるのはいかがでしょうか?
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